AIコンサルティングの市場が急拡大している。大手コンサルティングファームも中小のAIスタートアップも、「AI導入支援」を旗印に事業会社を訪問する機会が増えた。提示される金額は、小規模なPoC支援で200〜500万円、年間伴走型で1,000〜3,000万円が相場だ。
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しかし2,000万円を払ったにもかかわらず、何も変わらなかったという事例は珍しくない。問題は、AIコンサルの質ではなく、発注側の選定眼にある場合が多い。契約前に確認すべきことは3つに絞られる。
確認事項①:「実装できるエンジニアが提案チームにいるか」
AIコンサルが「絵を描く」だけのチームと、「実装まで担う」チームでは、アウトプットの質が根本的に異なる。
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提案書やフレームワーク、ロードマップはどのコンサルティングファームでも作れる。問題は、そこから実際に「動くものを作れるか」だ。生成AIの活用では、業務システムとの連携設計、プロンプトエンジニアリング、セキュリティ設定、テスト設計など、実装に踏み込まなければ解決できない課題が必ず出る。
従業員210名の製造業A社は、大手コンサルファームに年間2,200万円でAI戦略策定を依頼した。出てきたのは100ページ超の戦略レポートとロードマップ。実装は「別途SIerへ発注」と言われ、SIerへの追加費用が1,500万円かかった。最終的に手元に残ったのは「動かないロードマップ」だった。
確認方法は単純だ。「このプロジェクトの実装担当者は誰で、どんなエンジニアリング経験があるか」を提案フェーズで直接聞く。エンジニアの名前が出てこない、または「SIer連携」という回答が来る場合は要注意だ。
確認事項②:「成果指標が財務数字で定義されているか」
AIコンサルの提案書に書かれているKPIが「AI活用スコア」「DX推進指数」「研修受講者数」などであれば、それは財務に直結しない指標だ。財務数字で成果を測れないコンサルは、成果を出す責任から逃げていると判断していい。
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正しいKPI設計とは、「経理工数を月80時間削減→年間192万円のコスト削減」「営業提案書作成時間を50%短縮→1案件あたり3時間の工数削減」のように、金額か時間で表せる形にすることだ。
確認方法としては、「このプロジェクトが終わった時点で、財務諸表のどの数字がどう変わっているか、具体的に教えてください」と聞く。明確な答えが返ってこない場合は、そのコンサルの支援設計が抽象的で、財務インパクトを保証できない状態にある。
確認事項③:「自社内に何を残すつもりか」を聞く
コンサルとの契約が終わった後、自社に何が残るかを契約前に確認する企業は少ない。しかしこれが最も重要な確認事項かもしれない。
コンサル依存が深まると、毎年同じような費用を払い続けることになる。自社内にノウハウ・スキル・設計書が残らず、担当コンサルタントが替わるたびに一からやり直す。これは「内製化」の逆であり、AI活用の持続可能性を損なう。
「3年後に自社だけで運用できる状態にすることが目標か、継続的に外部依存するモデルか」を明示的に聞く。内製化支援をコミットしているコンサルは、ドキュメント整備・社内トレーニング・ナレッジ移転を契約スコープに含めている。そうでなければ、依存関係のビジネスモデルで動いている可能性がある。
「安さ」も「高さ」も判断基準にしない
AIコンサルの選定で「高いから良い」「安いから悪い」という判断は機能しない。2,000万円のコンサルが全員フレームワーカーで実装できないケースもあれば、500万円の小さなチームが実装から内製化支援まで一気通貫で担うケースもある。
判断軸は上記3点だ。①実装できるエンジニアが提案チームにいるか、②成果指標が財務数字で定義されているか、③自社内に何を残すつもりかが明確か。この3点を確認するだけで、2,000万円の失敗を避ける確率は大幅に上がる。
コアネストでは、トップ大学出身のAIエンジニアが実装まで一気通貫で担い、成果指標は必ず財務数字で設計し、内製化支援をコミットするモデルで事業会社のAI導入を支援している。まず現状のAI活用可能性を診断することから始めることを勧める。
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